[Vol.81]「ビジネスメールのマナー」って何?

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機種依存文字のところでも触れましたが、ビジネスにおけるメールには暗黙のマナーがあります。これを知らないと相手に不快な思いをさせたり、こちらの意志が通じない場合もあるので注意しましょう。

メールマナーについて

ビジネスメールのマナーで気を付けておくべき事項を紹介します。
日頃からあまりネットやメールを使い慣れていない人であれば知らないことも多いかと思いますので、この機会に確認しておきましょう。逆にホームページ制作のプロであれば当然知っているべきマナーなので、守られていないメールが頻繁に届くようならば、経験の浅い担当者である可能性もあります。

テキスト形式とHTML形式

例えばOutlook Expressなどのメールソフトでメールを作成する場合、「テキスト形式」と「HTML形式」の2種類の形式があります。
「テキスト形式」は文字のサイズや色を変えることはできず、テキストの文章を送るだけですが、「HTML形式」はホームページのように画像を入れたり文字のサイズや色を自由に設定することができます。
ただし、すべてのメールソフトがHTML形式に対応しているとは限らず、文字化けして読めないこともあるので、ビジネスメールは基本的にテキスト形式で送るようにしましょう。

WindowsのOutlook Expressでメール形式の設定を変更する場合には、[ツール]メニューの[オプション]にある[送信]タブで[メール送信の形式]を[テキスト形式]に設定します。

ただし、メールマガジンなどで効果的に情報を伝えるために、あえてHTML形式で作成してカラフルなメールを送信する場合もあります。メリットとデメリットを理解した上で、どちらにすべきかケースバイケースで判断しましょう。

等幅フォントとプロポーショナルフォント

多くのメールソフトでは、メールの文章を表示する文字フォントを自分で設定することができます。フォントには大きく分けて「等幅フォント」と「プロポーショナルフォント」がありますが、基本的には「等幅フォント」で読み書きするようにしてください。
「等幅フォント」はどの文字でも横幅が固定であるのに対して、「プロポーショナルフォント」は、例えば「i」と「w」など、その文字の横幅サイズに応じて文字幅が異なります。そのため、等幅フォントでは行ごとに桁を揃えることができますが、プロポーショナルフォントでは桁が揃わず、読みにくくなる場合があります。

等幅フォント(左側)とプロポーショナルフォント(右側)の例

通常、メールマガジンなども等幅フォントで表示したときにきれいに揃うように作成してあります。フォントも自分で設定変更できますので、メールを作成するときも読むときも、どちらも等幅フォントになるように設定しましょう。

その他の注意点

題名(タイトル)は「こんにちは」などではなく、明確に内容がわかるように書く(メールの送受信数の多いユーザーはタイトルで優先度を付けて読むため、タイトルだけで内容がわかるようにしておく)
本文の最初に「○○○社 ○○様」(送信先)をきちんと書く
自己紹介は、簡単な挨拶と社名・担当者名程度にとどめる(時候の挨拶などは省略)
用件や連絡事項は、なるべく箇条書きで書く
1 行は、全角35 文字(半角70 文字)程度で改行を入れるようにする(40 文字で自動的に改行を入れるメールソフトがあるので、それを越えると読みにくくなるため。35 文字は、返信時に行の先頭に「>」(引用マーク)を挿入するため)
ビジネスメールでは、本文の最後に自分の社名、所属、電話番号などを書いた「署名」を入れるようにする(電話したり郵便物を送る際に、わざわざ調べなくてもよいようにする)
受信したメールへの返事は、なるべく早く送信する(調査などで時間がかかる場合も、メールがちゃんと届いていることを知らせる意味でも、「週明けまでに報告します」などのメールを送っておく)
重要なメールは、送信した後に必ず電話で確認を入れる(メールは100% 届くとは限らない!)
添付ファイルのサイズが大きすぎると、相手のメールサーバーでエラーになる場合もある(2MB を超える場合は、送信先に確認する)
企業のセキュリティなどではウィルスの可能性のある添付ファイル(「.exe」「.lzh」など)は自動的に破棄されることもある(エラーも返らない)
フリーのメールアドレスは使わず、極力独自ドメインのメールアドレスを使うこと(信用力にかかわってくる)
宛先は状況に応じて「CC」「BCC」も使うこと。vol65を参照
機種依存文字は使わない。詳細は、vol78を参照

メールの例