[Vol.69]セキュリティの基本!ウィルス対策ソフト

[Vol.69]セキュリティの基本!ウィルス対策ソフトのメイン画像

セキュリティの基本的な対策としてウィルス対策ソフトがありますが、誤った使い方をしているケースも多く見受けられます。本節ではウィルス対策ソフトについて解説していきます。

ウィルス対策ソフトは必須

コンピュータウィルスやインターネット上の脅威からパソコンを守るために、ウィルス対策ソフトは必須です。
ウィルス対策ソフトには無料のものから1万円以上するものまで金額もさまざまですが、対策する範囲や機能もいろいろありますので、ソフトウェア売り場の店員や詳しい知り合いに聞くなどして、どれを使うのかを決めるとよいでしょう。
ただし、一般的にウィルス対策ソフトは一度インストールすれば大丈夫というわけではなく、適切に使うための注意点がいくつかあります。

1台のパソコンに複数のウィルス対策ソフトをインストールしない

多くのウィルス対策ソフトは世の中に出回っているウィルスの情報を記録してある「定義ファイル」を参照しながら動作します。ウィルスは日々新型ウィルスが登場していると言ってもよいぐらい、次から次へと新種が出回っており、ウィルス対策ソフトのメーカーでは新種を発見するたびに、定義ファイルに情報を追加していきます。
つまり、パソコン上の定義ファイルを常に最新の状態にしておかないと、せっかくウィルス対策ソフトがインストールされていても、最新のウィルスには対応できず感染してしまうことになります。
通常定義ファイルを自動的にアップデートする機能が備えられていますが、個々の設定により手動モードになっていたりするケースもありますので、常に最新の状態に保つようにしておいてください。また、多くのウィルス対策ソフトでは定義ファイルの更新はライセンス制となっており、継続のライセンス利用料を支払わず有効期間が切れると、定義ファイルが更新されなくなります。
ウィルス対策ソフトをインストールしただけで安心してしまい、定義ファイルが更新されていないケースをよく見受けますので、改めて確認してみてください。

定義ファイルの更新を忘れずに!

ウィルス対策ソフトはウィルスからパソコンを守るために高度な動作をしています。
そのため、複数のウィルス対策ソフトをインストールすると不具合が発生し、パソコンが不安定になることがあります。
基本的に、1台のパソコンには1つのウィルス対策ソフトのみインストールするようにしましょう。

ウィルス対策ソフトの注意点

Windowsアップデートも実行しよう

Windowsパソコンを使われている方も多いかと思いますが、マイクロソフト社ではWindowsの不具合や脆弱性が発覚した場合、「Windowsアップデート」という方法で修正ファイルを提供しています。
Windowsアップデートは(海賊版やコピー版などでない)正規のライセンスを持ったパソコンであれば自動的に更新される仕組みになっていますが、こちらも個々の設定
によっては手動モードになっていたりするケースもありますので、常に最新の状態に保つようにしておきましょう。
またWindowsでは、Windows 95、ME、2000、XP、Vista、7、8など次々に新しいバージョンが発売されていますが、バージョンが古くなってくるとサポート期間が過ぎてアップデート対象からも外されてしまいます。特に古いOSをお使いの方はサポート期間について確認しておいてください。

Microsoft社では2014年4月9日(日本時間)をもってWindows XPのサポートを終了すると発表しています(2013年6月現在)。サポート終了後は、セキュリティ更新プログラムなどの重要なサービスが提供されなくなりますので、新しいOSに買い換えるなどの対応が必要になります。

ファイル共有ソフトは使わないこと!

ウィルス感染経路の説明でファイル共有ソフトについて述べましたが、一般的にファイル共有ソフトは、自身のパソコンのフォルダをどこまで公開するかを設定することができます。しかしウィルスに感染した場合もそうですが、たとえ感染していなくてもその設定方法を誤った場合には、本来公開したくないフォルダも公開対象となってしまう
ケースがあります。
元々ファイル共有を目的としたソフトであるため、ネットワーク上の不特定多数が簡単に参照できる状態となってしまい、一気に漏えいデータが広まってしまう恐れがあります。
ファイル共有ソフトによる顧客情報や個人写真などの流出事故は後を絶ちません。
いったん広まってしまうと、それらのファイルを消滅させることは不可能です。
くれぐれもファイル共有ソフトを安易に使用することは避けてください。また、お店や事業所などでもファイル共有ソフトの使用禁止を徹底させ、個人の自宅でも使わないように注意を促すことも大切です。
また、自宅や外出先で仕事をするためにデータを持ち出すこともありますが、自宅パソコンでのデータ漏えいやノートパソコンの紛失などによる事故も頻発しています。個人情報を社外に持ち出さないルールも必要です。