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横浜で活躍するホームページ作成・開発会社アットライズの代表取締役社長(CEO)が綴る、日々の奮闘記!!

言葉

「その節」「その折」「その際」、どう違うのか?

投稿日:2017年7月12日 更新日:

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過去か未来か

言葉の誤用については、本ブログでもいくつか取り上げてきた。
誤用している人が大半!?「まがいなりにも」と「まがりなりにも」
その言葉、意外に勘違いして使ってない?

今朝、ビジネスメールを書いていて、「この先 何かあった時にはよろしくお願いします」みたいな文章を書こうとして、一旦は「その節はよろしく」と書いて ふと思った、、「この場合『その節』で良いのか??」。

で、調べてみた。

「その節」

ある辞書によると『その時。その折。「其の節はありがとうございました」』。
その他いろいろ調べていくとニュアンス的には過去のある時点を指すことが多いようだ。

「ニュアンス的に」と書いたのは、三省堂 大辞林では、
(1)過去のあの折。あの時。 「 -はお世話になりました」
(2)未来のその折。その時。 「来月上京いたしますので,-はまたよろしく」
と記載されていたので、未来についても「その節は よろしくお願いします」などと表現しても間違ってはいないようだ。

一方、実用日本語表現辞典では、
「過去のある時点、ある出来事。話し手と聞き手が共に関わっている事柄を指し、「その節はどうも」などと言うように用いられる。」
と、「過去の」と明確に記されている。

なので、『「その節」は未来に対して使っても間違いではないが、慣用的に過去を指すことが多い』という感じかな。
なので、相手の誤解を受けないためにも「その節」は過去のことについて使った方が良さそうだ。

他の誤用されている言葉もそうだが、自分だけが正しいと知っていても、相手が誤用を正しいと思っていたら 意図した通りに伝わらず誤解を受けることがあるからね。

「その折」

先出のある辞書によると『その時。その節。「其の折はお世話になりました」』となっているので、意味としては「その節」と同義語である。

ただ慣用的には「その折」は過去にも未来に対しても使われているようだ。
「その折は よろしくお願いします」などと。
とある方の解説では、「その折」は「特定のタイミング」(面会等)を強く意識した使い方が多い、と書かれていた。知恵袋で書かれていた個人の意見ではあるが、なんとなく納得、って感じ。

「その際」

実用日本語表現辞典によると「ある特定の時点または場合を指すときの表現。その時。その折。その場合。」。

「その際」は上記「その節」「その折」よりも 未来のことを指すニュアンスが多いかと。

まとめ

「その節」「その折」「その際」、いずれも「ある特定の時点」を指す言葉で、過去でも未来でも誤りではなさそう。

ただし、慣用的・ニュアンス的には、
・「その節」:過去
・「その折」:過去&未来
・「その際」:未来
を それぞれ指すことが多いようだ。

 
 

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