[Vol.90]あわてない!クレーム対応̶2
「返品対応とクーリングオフ」

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返品などへの対応は企業の考え方や姿勢を如実に表します。またその対応姿勢によっては評価を落とすこともあります。本節では、主にお店側に非がないケースでの対応について解説していきます。

返品などへの対応とクーリングオフ

例えば、衣料品などは実際に着てみたらサイズが違った、あるいは思っていた色と違ったなどといった具合に、お店側に非がないケースもあります。また、単にお客さまが注文する商品を間違えた、あるいは個数を間違えたなどという場合もあるでしょう。

不良品やこちら側で注文と違う商品を送ってしまった場合などは返品に応じるのは当然ですが、お店側に非がない場合の扱いについては、あらかじめECサイトに記載してある方法に従っていただくことになります。

お客さま側の都合による返品は認めないとする記載も可能ですが、お客さまの心理としては、万が一想定していたものと送られてきたものが違った場合に、簡単に返品や交換に応じてもらえないのであれば、注文をためらう人も多くなってしまうでしょう。

お客さまが返品や交換を希望する場合には、基本的には対応してくれるようなECサイトのほうが購入しやすいでしょう。ただし、返送時の送料や返金時の振込手数料など、実費については、お客さまに負担していただいてもよいでしょう。

ECによるオンライン販売でのクーリングオフについて

クーリングオフは訪問販売などで商品購入やサービス利用の契約をした場合、一定期間内であれば消費者が一方的に契約を解除できる制度です。

クーリングオフが適用される取引形態としては、訪問販売の他に電話勧誘やマルチ商法などがありますが、ECによるオンライン販売ではクーリングオフは「適用されない」とされています。つまりWebサイト上にあらかじめ記載しておけば、「お客さま都合による返品は一切受け付けない」と規程することもできます。

もちろん、独自に返品に応じるルールを設けるなど、消費者にとって有利な規程は認められています。お客さま本位の企業姿勢であれば、ある程度の交換などには柔軟に応じることも必要かと思います。